給料を上げたいなら、「求められる人」になることが重要!

経済産業省の調べでは、日本には約400万社あるそうです。その中で具体的な「評価基準」を示している会社はわずか1割程度だそうです。先進的な上場企業でも3分の1程度。このように大多数の企業では、明確な基準がないまま「好き嫌い」も含めた上司の個人的な主観で人事評価が行われているのが実情です。

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一般的には「超優秀」。でも会社では評価されなかったケース。

実際こんなケースがありました。とあるメーカーのベテラン社員のお話。折からの不況の影響を受け、会社の売上が中々上向かない状況に憂いたある社員が、自費でMBA(経営学修士)を取り会社に経営改善の提案をしたところ、経営陣から煙たがられ結局退社することになったそうです。確かにその方は、情熱的でありすぎる故に、人によっては話し方が攻撃的と受け取ってしまうこともある感じの、いわゆる「熱い男」というキャラクター。しかし、新卒で入社し20年、その会社の製品を心から愛し、このままではいかんと考え、自費で400万円もの大金をはたいてMBAを取り、その後社内データをかき集め、改善プランを経営陣に提案したそうですが、あえなく玉砕。

一方で、その人が会社から求められている仕事の成果を挙げられていなかった可能性はあります。経営陣としては「そんな提案してくる前に、まずはお前の仕事をしっかりやれ」と思ってしまったのかもしれません。

このケースで私が感じることは、何をもって「優秀」と言うのか?ということ。個人として話をすると、その方は話が大変面白く、理知的で情熱的で、世の中に不可能なんてない!と思ってしまうくらい、いつもこちらを熱い気持ちにさせてくれるナイスガイです。また、MBAで学んだことに基づいて論理的に物事を考える習慣が身についており、相談しても的確に整理されたアドバイスが貰えるので、私は大変尊敬しています。一方で、おそらく、熱すぎるキャラクターが故に、仲良くなる人と、逆に仲良くなれない人が常にいる感じなのではないかとも思います。

つまり「個人」としては大変優秀であっても、その組織にとって適切、あるいは必要な人物かどうかということは別問題なのだということ。つまり「優秀さ」とは環境で評価が変わるということです。このようなケースは、色々なところでたくさん起きているのではないかと思います。

ちなみにその方は、現在では独立されて、MBAでの学びや、長い社会人経験を生かした経営コンサルタントとして活躍されています。

「優秀さ」とは所属している組織で評価が変わるもの。

あなたがもし、今働いている環境の中で「評価」されていないと感じたとしても、それはあなたが「優秀ではない」ということではなく、その会社にマッチしていないだけと考えて良いと思います。しかしこの場合、いくらその仕事や会社に愛着があったとしても、その会社の中で昇進することは難しいでしょう。

「おかしいな」と思うことがあったとしても、まずは会社が自分に求めていることで成果を挙げ、信頼や評価を積み上げていく方向にシフトできれば、あなたの優秀さはいずれ大きく評価されることがあるかもしれません。しかし、おかしいと思うことはおかしい、と言わずにはいられない性格の方は、マッチしている会社にさっさと転職してしまったほうが、より大きな成長や成果を得られることになるのではないでしょうか?

最終的に自分が何を求めるか?これが結局大切なこと。

多くの人は、自分は優秀でありたいと思っているでしょうし、評価されると嬉しいものです。しかし、その「優秀な能力」は、求められていることに対して、期待以上の成果を挙げることで初めて評価されます。つまり置かれている環境によって大きく変わるのです。また、ある意味そういった周囲の期待を察知し、その目的に向かって自分の考え方や行動をシフトチェンジできること自体も「優秀さ」のひとつの要素と言えるでしょう。

もし会社から自分が「評価されていないな」と感じたら、それは個人の能力を否定されたと受け止める必要はありません。会社内で「評価されたい」と考えるならば、会社の期待に応えるためにはどうしたら良いか?と考え方と行動をシフトチェンジしましょう。それが難しい場合は、いっそ違う会社に転職する、というように前向きに考えるのがおススメです。

さらに言えば、どうしたって「おかしいものはおかしい」と言わずにはいられない性格の人ならば、次の会社で同じようなことが起こる可能性が高いと思いますので、独立することが最も幸せな道だと思います。

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