【Case 5】本音を受け止めてくれる会社にようやく巡り合った、私の転職ストーリー。

HMさん/32歳/男性/転職3回

大学を卒業後、大手アパレルメーカーに就職したのですが、3年で退職。入社してすぐ店舗に配属されたのですが、マニュアルだらけで、「これは別に僕でなくても良いのでは?」と疑問を持ち、このままでは成長できないという焦りが日に日に募った結果、2年で辞めてしまいました。

次に入社したのは洋服のセレクトショップを展開する会社。ここでも入社後店舗に配属されました。会社の規模がそれほど大きくなかったため、店舗ごとに色々と工夫をする余白がありました。また、入社当初は店長とも相性が良かったため、忙しいながらも、手応えを感じながら働いていました。

しかし、2人目の店長とは考え方が少し合わず、店長の指示に疑問を持つように。例えば、入店したお客様にはすぐに声掛けをしろという指導を受けたのですが、お客様によってはお一人で商品を吟味したい方もいらっしゃいます。だから、様子を見て声がけをしていたのですが、それではダメだと。また、本社への報告書作成とか、日報のとりまとめなど、役職が上がったことで販売以外の業務が増えていたこともストレスを感じる原因になっていたように思います。他にも店長の指示と自分の考えが合わない自分の中でのズレがどんどん溜まっていき、2社目は6年で退職することになりました。

辞めたときサブリーダーまで昇進していて、次は店長と思っていたので、辞めることを考え始めた時は毎日かなり悩んでいました。そんなある日、本部のマネージャーとの個別面談で、「君は優秀だから店長候補だけど、もう少しマネージメント業務を磨く必要がある」と指導されました。私のイメージする店長像は誰よりも売る人。しかし会社はマネージメント業務を磨けと。私はお客様と接する業務を続けていきたいと思っていたし、一番売る人が偉いんだと思っていたのですが、その時の話が決定打になり、結局会社を辞めてしまいました。

次の転職先を決めずに辞めてしまったので、そこから慌てて転職活動を開始したのですが、折からのアパレル業界の不況などもあり、中々次が決まらずにいました。年齢も30を超えていて、販売職の経験しかないことも弱みだったのかもしれません。焦りは膨らむばかり。

そこで、このままではいけないと思い、発想を切り替えてみました。それまではアパレル業界に絞って転職活動をしていたのですが、販売職を続けてきたということは、営業職であれば異業種でもできるかもしれないと。そこからは、営業の仕事であればなんでも良いと考え、営業職募集の要項を出している会社に片っ端から応募してみました。しかしここでも壁が。未経験の業界への転職が中々叶わなかったのです。確かに募集する側からすれば、業界経験がないよりも、ある人のほうが採用されやすいですよね。

中々再就職が決まらず、自分の心も折れかかっていた時、とある会社の面接で、2回の転職の理由を正直に全部話してしまいました。会社の方針と合わず社内での衝突が結構あったこと。店長と激論してしまった話。自分の改善提案が中々通らず悩んでいた話。面接では前向きなことしか言わないほうが良いことは分かっていたのですが、話してしまってから、「あ!しまった・・・この会社もダメだな」と思っていた時に、面接官から以外な言葉が。

「改善案を自分なりに考えて、人と意見交換することは大変大切だと思いますよ」。その後結局、その会社に入社が決まりました。入社後、面接をしてくださった方に話を聞きにいきました。「なぜ自分を採用してくれたのですか?」。するとその人は「会社から言われたことだけ黙々とやればいいと考えている人のほうが多いもの。でもあなたは、よりお客様を喜ばせることや、売上を上げるためにチャレンジをしようとしていたのでしょう。それに、普通は面接で話さないようなことを正直に話してくれました。そういう人となら一緒に働きたいなと思っただけです」と。

正直に考えていることを相手にぶつけることの大切さを改めて知ったと共に、この会社ならやっていけそうだと思いました。

業界的には、前職とは全く違う業種で、様々なフランチャイズや飲食店を経営している会社です。現場業務は未経験だらけで正直不安が大きい気持ちはありますが、これからは会社の役に立つような提案を考え、社内外でドンドン意見交換をしていきたいと思っています。そのためにも、まずは現場の仕事を早く覚えないといけませんね!

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