【Case 20】営業から法務へ!やりたい仕事に転職できるまで1年待ち続けた、粘りの転職ストーリー。

TIさん28歳/男性/転職1回

新卒の就職活動の時は、それほど企業にこだわりがありませんでした。そもそも就職難の時代。どこか入社させてくれるところがあるだけでもありがたいという気持ちでした。多くの企業が営業職を募集していたので、その仕事がどんなものかあまり良く分かっていないまま、営業志望として就職活動を続けました。だいぶ苦戦しましたが、最終的には中堅の機械メーカーの営業として入社することが出来ました。

入社してからは、いきなり先輩の営業に同行するなど中々のスパルタ。でも他社を知らなかったので、それが普通なのかとガムシャラに仕事に取り組みました。そして、1年も経たないうちにいきなり担当のお客様を持つことになり、昼間は毎日外回り。夜は会議やら資料作成と、毎日が残業という忙しい毎日。しかも、機械の納品設置が夜の場合は、現場立ち合いも任されるようになり、さすがにキツイなと思っていました。

「このまま、この会社で営業をずっと続けていくのは無理なんじゃないか。」

先輩たちも皆さん私と同じように忙しく・・・となると、自分のこの忙しい日々はこの先もずっと続くのかと・・・。暗い気持ちになっていました。決して楽な仕事がしたいと思っていたわけではありません。ただ、このまま営業という仕事しか経験せずに年を取っていくことに対する怖さがあったのです。

そこで、この先仕事をどうするか考え始めました。

学生時代私は法学部にいて、企業法務の概論や実務などを学ぶ機会があったのですが、その方面の仕事が面白そうだと、内心思っていました。そこで、転職エージェントに登録して、法務関係の仕事ができるところに転職しようと密かに転職活動を開始しました。

しかし、法務部という部署がどこの会社でもあるものではないためすぐにはマッチングせず、時間がどんどん経っていきました。その間、いつ転職の話が来てもいいように法務の実務本などを沢山読むようにしていました。

転職エージェントに登録しておよそ1年後。ようやく企業法務の募集連絡が来ました。

それまでエージェントからは、法務以外の仕事のお話は結構頂いていたのですが、ずっと断り続けていました。申し訳ない気持ちもあったのですが、そこは初志貫徹。法務の転職話が来るまでじっと待っていたのです。でもさすがに1年も経つと、難しいのかなと、ちょっと諦めかけていましたが・・・。

一方で、転職の準備のために、それなりに法務に関する本での勉強はしてきたつもりでしたが、いざ転職の話が進み始めると、未経験の転職になるので受かるのかどうか正直自信がありませんでした。2か月後、自分の自信のなさをくつがえして、転職に成功!新卒で入った機械メーカーは、入社から約2年で辞めることになりました。

転職先は不動産の会社です。その会社では、私のような中途採用者にもしっかり研修を行ってもらえたので、割とスムーズに業務に入っていくことができたと思います。

業務としては、契約書の審査とか知的財産の管理、株主総会や取締役会の運営、法人登記など、幅広く担当することになり、最初は仕事を覚えることに必死でした。

法務の仕事って、ただ法律を知っていればいいというものではないんです。現場の状況をヒアリングして法律を当てはめていかないと、営業さんが困る場合もあります。法律と現場をすり合わせるプロセスは、状況によって毎回違うので、そこは難しさでありつつ面白さでもありました。経験を積み重ねるほど実力がつくし、1社目と違って「成長できてるな」という実感も得られて楽しい日々でした。

転職してから3年が経つのですが、最近はちょっと困ったことが起きています。

課長やリーダーを通して進めていた最初のうちは何の問題もなかったのですが、3年目ごろから部長と直接やりとりするようになって少し状況が変わってきました。

承認された契約書や稟議書を後になって、変に細かいところにこだわって修正しろと差し戻すので、仕事が進まないのです。もちろん知識も経験も豊富なので、「ああ、確かにそこは見落としていた」という指摘もあります。

でも中には「ここは漢字にしたほうがいい」とか「もっとていねいな言い回しにしろ」とか、やたら細かいし、内容には直接関係ないのではないか?というところを直させるのです。しかも、それが書類の初期のチェック段階ならまだしも、あとは社長のハンコをもらうだけという段階になって急に言い出すことがたびたびありまして・・・。

営業さんには「明日にはフィックスした契約書を渡せますよ」と言ってたのに、やり直しと確認でまた数日かかったりすることもあって、現場に迷惑をかけるシーンがたびたび起きているのです。

私を鍛えようとしてくれているのか、それとも思い付きか、良く分かりませんが、いずれにせよ今はこういったことが度々起きていることがとてもストレスになっています。

しかし、自分で決めた法務の道。

何とか耐えて、仕事を続けていきたいと今は考えています。

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