【Case 10】転職、ちょっと大変だったけど、幸せな転職をつかんだワーキングマザーの物語。

YNさん/34歳/女性/転職1回

大学卒業後、新卒で転職情報サービスの会社に入社。同僚、先輩、上司にも恵まれ、キャリアアドバイザーとして充実した毎日を送っていました。その頃の私は仕事が全てで、転職希望者の方の人生を背負っているような気持ちで、日々の業務に打ち込んでいました。帰宅は毎晩深夜。家には寝に帰るだけのような毎日で、体はいつも疲れていましたが、仕事にやりがいを感じていたので、辛いとあまり思っていませんでした。

そんなある正月の事。田舎の実家に帰ったとき、母からお見合いを奨められました。仕事が楽しかった時期なので、遠回しに断ったのですが、田舎の母にとっては、早く結婚して家庭を持つことが女性の幸せという価値観が強く、その後も折に触れてお見合い話を持ってきました。

入社して6年ほど経ったとき、学生時代の友人の結婚式に出た時の事。「なんか幸せそうだな」と、ふと思いました。私は28歳で仕事漬けの毎日。いつか結婚はしたいし、子供も欲しいけど、「今じゃない」と思って仕事に打ち込んできました。でも、結婚式での幸せそうな友達を見て、「結婚も良いかもな」と。それに30歳までに結婚したいなという気持ちもありました。

次の年、母が持ってきてくれたお見合いの相手と結婚することが決まりました。彼は結婚後も仕事を辞める必要ないと言ってくれる人だったので、結婚後も仕事を続けていましたが、子供を授かった後は、仕事と家庭の両立の難しさを感じるようになりました。私の実家も、彼の実家も近くなかったので、自分たちで何とかしなければならない環境の中、毎朝子供を保育園に預けて会社に行き、帰りは決まった時間に迎えに行くという生活を続けていくには、その時の仕事のボリュームが大きかったのです。彼も家事や育児に協力してくれていましたが、子供を寝かしつけた後、自分の仕事を家ですることも結構あり、このままでは体力的に持たないなと。

また、その頃務めていた会社では、結婚している女性の先輩もいたのですが、子供が出来ると育休を取ってその後辞めてしまう人が多く、家庭と仕事の両立がなんとなく難しそうな空気感を感じていました。

ものすごく悩んだのですが、最終的に転職することに。今までと同じような仕事は無理だと思ったので、家から近くて時間の融通を聞いてくれるような仕事を探しました。

自分を雇ってくれるところならどこでも!という気持ちで探していたのですが、30代子供ありのワーキングマザーで時短勤務、を条件にしており、職種も事務職を探していたのですが中々見つかりませんでした。そもそも、事務職は倍率が高く、未経験で30代半ばだとハードルが高いということもキャリアアドバイザーをやっていたので、理解していたのですが・・・。

そんなある日、以前勤めていた会社を辞めて転職した先輩から連絡が。「仕事探しているならうちの会社にこない?」と有難いお誘いを頂きました。でも、「その会社は私の条件でも雇ってくれるのですか?」と心配しつつ、誘ってくれた先輩の顔を潰すわけにもいかないので、面接をして頂きました。

面接では前職のことや、家庭のことなど色々話を聞いて下さいました。そして、面接官の方が「時短勤務の人は、限られた時間の中で良い仕事をしてくれる人が多い」とまで言って下さり、晴れて営業事務としての採用が決まりました。こんなにワーキングマザーに理解のある会社もあるのだなと、ちょっと感動しました。

私は先輩を通じて、ワーキングマザーに理解のある良い会社に巡り合うことが出来ましたが、こういった会社が世間的にまだまだ多くないことも事実です。大手企業では産休、育休、時短勤務など制度が整っている会社は最近多いのですが、中小企業ではまだまだ。それに制度が整っていたとしても、社内の空気感でその制度が上手く回っていない会社があるのも事実です。それはキャリアアドバイザー時代に、転職希望者の方々の話を通じて感じていたことです。

今は雇ってくれた会社と自分の幸運に感謝しつつ、営業事務という未経験の新しい仕事を1日でも早く覚えて、会社やみんなの役に立てるよう頑張っていきたいと思っています。

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