「能力が高い」って具体的にいうとどんな人?

先日テレビを見ていたら、非正規労働の方の悩みを特集した番組をやっていました。その番組では、非正規雇用の人々の苦悩や疑問などの事例を多数紹介していたのですが、その中でこんなくだりがありました。

「あ~あ、どこかに能力の高いヤツいないかな~」と正社員が聞こえよがしに言ってきた。
これって、私は能力が低いと言われているということですかね?

契約を切られたらどうしよう・・・といつも心配している非正規雇用の方のエピソードなんですが、この正社員とやら、ひどいヤツがいるもんだな・・・と思いつつ、私は「能力が高い人」ってどんな人なんだろう?というところがひっかかりました。

目次

「能力が高い人」の特徴

「人が言う「能力が高い人」が具体的にはどんなタイプの人なのか?を整理すると、恐らく以下のような特徴があると思います。

1)特定のジャンルの専門知識が深い人
とある分野に関する深い知識と広範なスキルを持っている人は、そのジャンルでは能力が高いと重宝がられます。

これは日々のトレーニングや経験を通じて身に着けたものもあるでしょうし、子供のころから興味関心があって、自然と身に付いているような知識が結果的に他の人よりも優れた専門知識や経験になっている場合もあります。

「好きこそものの上手なれ」とはまさにこのこと。


2)創造性と問題解決能力が高い人
新しいアイデアを生み出したり、複雑な問題を解決することを「楽しい!」と感じる人は、能力が高いという印象を周囲に与えることが多々あると思います。

こういった人は、常日頃から常識や目の前にあることに疑問を持っていたりします。


3)プレッシャーに強い人
大事な場面でチカラを発揮するタイプの人、つまりプレッシャーに強いタイプの人は、周囲に「能力が高い」と思われることが多いでしょう。


4)コミュ力が高い人
コミュ力が高い人は、周囲に「能力が高い人」という印象を与えることが多いでしょう。

しかし、ここでいうコミュ力とは、単に人見知りしなくておしゃべりな人という意味ではありません。どちらかというと人の話をよく聞き、適切な対応が取れる人。

つまり「聞くチカラ」が高い人のことを指します。

あなたの会社にもいませんか?人懐っこくて誰とでも明るくフランクにおしゃべりをしているけれど、仕事ではあまり成果が出ないタイプの人。

こういう人は、仕事で言うところのコミュ力が高いタイプではなく、単に人の話を聞けないおしゃべりなタイプという人です。

いわゆるコミュ力が高い人は、良く人の話を聞き、余計な事を言わず、適切なことを過不足なく話し、かつ相手に好印象も与えてしまうようなタイプの人。

表情が豊かだったり、いつも笑顔でいるなど、本人が意識しているかどうかわかりませんが、日ごろの印象も良い人が多いです。

こういった人の周りには人が集まりやすく、チームビルディングも出来てしまうし、仕事もチームで効果的に成果を出すことができます。


5)柔軟性と適応力
「変化や困難な状況に対して柔軟に対応し、適応することができる」と言葉で言うのはたやすいですが、これを実行出ている人はかなり稀だと思います。

でもこれがどんな状況でも出来る人がいるならば、会社のスタッフはもちろん、クライアントからも重宝がられる「能力が高い人」だと思います。

というかそもそもこういう人は起業してしまうんじゃないかという気もしますが・・・。

この全てを兼ね備えている人がいるとしたら・・・スーパースターですね・・・。

というか、そもそもこういう人は、起業しちゃうんじゃないかな・・・とも思いますが・・・。

「能力」を高められるかもしれない!!おススメアクション4選

凡人の筆者は、コミュ力も弱いですし、プレッシャーにも弱く、変化や困難な状況に対して全く柔軟に対応できませんが、少しでも自分を良くするために出来ることからやるようにしてきました。

20代の頃から今でも続けていることがいくつかあります。それはこんな事です。

1)毎日の通勤経路を変える
今は会社勤めではないため毎朝の通勤というものはないのですが、会社員だったころから今でも意識的にやっていることのひとつとして、通勤経路(今はクライアント先に行く経路)を意識的に毎回変えるようにしています。

会社員時代、朝は流石に時間がなかったので毎日同じ経路で通っていましたが、帰り道、例えばひと駅前で電車を降りて歩いて帰るとか、違う電車を使って帰ってみるとか、毎回変えていました。

このように自分でコントロールできる部分だけでもルーティン化を防ぐことで、アタマを柔軟にしたいと今でも思っています。また、こういった小さな変化から、色々な気付きを得ることもできます。「桜が咲いた」とか、「自動販売機のコーヒーがホットになった」など、ささいな変化に気付くようになると、それで仕事が出来る人には突然なれるわけではないですが、恐らく何かアイデアを考えるときに役に立っていると思いますし、最悪、気分転換というだけでも意味があると思います。

2)プレッシャーのかかる仕事は徹底的に準備する
才能ある人は一夜漬けでも大舞台で成果を挙げられるでしょうが、私には到底そんなことはできないため、プレッシャーのかかる仕事の時には、自分で思いつく限りの準備をするようにしていました。

私はラジオディレクターの時代が3年半あったのですが、生放送のプレッシャーが凄すぎて、毎回吐きそうになりながらやっていました。ラジオは生放送が基本なので、こうなると毎日吐きそうになっているわけで、どうにか慣れなければならないと思い、諸先輩方の仕事をとにかく色々と聞きました。

そこで気づいたのが、ベテランラジオディレクターはおしなべて準備が用意周到でした。生放送なので、放送中に何が起きるかわからないのですが、そのハプニングすら対応を準備していました。

もちろん経験の部分もあります。しかし、あらゆるケースを想定しているからこそ、ハプニングですら楽しめるんだなと学びがありました。各界のトップクラスの人の話もだいたいそうです。何も準備しないでいきなり結果だけ出す人は天才ですよね。でもこういう人も本当に稀にいます。

3)人の話を聞く
営業時代に、寡黙なのに営業成績が抜群という先輩がいました。その先輩はお酒が飲めず、クライアントとの宴席もほとんど行っていない人でした。もちろん仕事はまじめで頭も良く、まとめる資料もポイントや要点をシンプルに分かりやすく説明している良くできた資料です。でもその先輩はとにかく人の話を引き出すのが上手な人でした。「聞き上手」でもあり、また、「質問上手」な人でした。

それと、相手先の事を可能な限り良く調べていました。この話は広告業界の話なのですが、相手先の会社だけでなく、その業界全体や競合のことまで、とにかくありとあらゆることを調べていました。相手先の担当者の出身高校がわかれば、その高校のことまで調べるのですから頭が下がります。

その先輩は、相手からコミュ力の高い人という印象を持ってもらえ、信頼を勝ち取り、最終的には向こうから相談が来るような人物でした。私はその先輩の領域まで未だ辿り着けていませんが、まずは自分でも出来ることとして、相手の話をよく聞くように心がけています。

4)流行りものに飛びつく
「ポケモンGO」が大ブームになった時に、関心を示さない人と、すぐにやってみる人の2種類にパッキリと割れた気がします。どういうタイプの人が関心を示し、どういうタイプの人が関心を示さなかったか、という明確なデータはありませんが、私個人の肌感覚として、仕事で立場の高い人ほどすぐに試していたように思います。

そういった人たちが当時口を揃えて言っていたのは、「流行りものはすぐに試したくなるんだよね」ということ。それだけ世の中の動きに敏感だし、みんなが面白がっているものは、自分もすぐにやってみたいという意識が高いのだと思います。

一方で関心を示さなかった人は、「そんなものは、どうせ子供がやるものだ」とか「そんな暇はない」といったことを話していました。

私は仕事の立場が上でもなんでもありませんが、昔からこういった流行りものはすぐにやってみたいと思う性分で、ポケモンGOもしばらく熱心にやってみました。そこから何を得ましたか?と言われると、中々うまく言い表せない部分も多々ありますが、技術の進化や、位置情報を利用したサービスの可能性など、様々なことを感じました。

そして、それが仕事に活きましたか?と言われると、クライアント先の社長と話が盛り上がったくらいの成果しかありませんでしたが、それでもメディアや街での盛り上がりなどを感じることが出来たことは良かったと思います。そして、アンテナの高い人ほどこういった情報はすぐに試すんだなと言うことがわかりました。

こういったことは、仕事の成果に関係ないと思う人もいると思いますが、私は「新しいものはまずは試してみる」ようにしています。

ここに書いたことは全て日ごろの心がけで出来ることばかりだと思います。でも、最初から上手くいくことばかりではありません。例えば仕事の準備を用意周到にするにしても、何度も漏れは出てくるでしょうし、人の話を聞くにしても、質問が上手くなければ話が続かないかもしれません。でもこういったことを続けていけば、少しずつ上手になってくると思います。

「能力が高い人」よりレアなのは「人望の厚い人」

「能力の高い人」という人物は世の中に確かに存在します。ただそれは、その人にあった業種や業界だったり、その会社や仕事を取り巻く状況によっても違いますし、環境が変われば評価が正反対になるなんてことは良くある話です。年齢と共にチカラが衰えてくるなんてことも良くある話。だから、どんな環境や状況でも必ず高いパフォーマンスを出せる人、というのはかなり少数派と思って良いと思います。

それよりも、年を重ねるごとに更なるチカラを発揮するタイプの人がごく稀にいます。それが「人望の厚い人」です。

このあたりは、私は三国志の話が好きです。

文武に優れた「能力の高い」武将が、命を投げうってまで最後まで仕えたのは、特技はないが、誰よりも人望に厚い人物だったという話。

人望と言うものは不思議なもので、勉強して身に着くものでは無さそうです。生まれた環境、育った環境、学んだ環境など、その人物を構成する様々な要素が絡み合って、最終的に身にまとうことができる不思議なチカラ。こればかりは、手に入れたくても中々手に入るものでは無さそうです。もちろん私も持っていませんし、今までに出会った人望に厚い人物を挙げてみろと言われると・・・。

誠実な人、人柄が良い人、アタマが良い人、尊敬できる人、には沢山お会いしてきましたが、「人望がある人」となると・・・ちょっと話したくらいじゃわからないという事もあるのでしょうが、筆者の体感的にはそんなに沢山いるタイプでは無いように思います。

「人望が厚い人」の特徴とは

人望が厚い人には、以下のような特徴があります。

1)社交的
「人望が厚い人」は、他の人との関係を築くことに積極的であり、人々との会話や交流を楽しむことができます。彼らは他人に対して興味を持ち、思いやりを示し、人々が自分を受け入れてくれるような雰囲気を作り出します。

2)共感力が高い
人望が厚い人は、他人の感情や立場を理解し、共感することができます。彼らは他人の意見や意図に耳を傾け、受け入れる姿勢を持っています。その結果、他人が彼らに対して信頼を抱き、彼らの意見やアドバイスに価値を見出します

3)誠実
人望が厚い人は、誠実で信頼性があります。彼らは言葉に責任を持ち、約束を守ることができます。他人に対して正直であり、裏表がないと信じられています。そのため、彼らの言動に対して高い信頼が寄せられます。

4)寛容
人望が厚い人は、寛容さを持って他人を受け入れることができます。彼らは異なる意見やバックグラウンドを持つ人々に対しても、尊重と理解を示します。彼らは差別や偏見を排除し、協力と協調を促す環境を作り出すことができます

5)リーダーシップがある
人望が厚い人は、他の人々に影響を与える力を持ちます。リーダーシップの資質を持っており、他人を鼓舞し、共通の目標を達成するために導くことができます。こういった人物の行動や言葉は他人に感銘を与え、自然と人々が頼りにするようになります。

ここで言うリーダーシップは、目立つ発言や行動をして皆を導こうとするリーダーシップとは少し違います。皆から頼られたり、意見を求められているうちに自然とリーダーシップをとることになってしまったという形のリーダーシップのことを指します。

これらの特徴は、人望が厚い人が持つ一般的な特徴ですが、これら特徴の一部が優れているだけでも、人からの信頼を得ていくことはできます。

先ほど私は「人望」は後天的に身に着けることが難しい(と、私は思っている)と書きましたが、手に入れようと努力することは大切だと思っています。これらの特徴を意識して育てることで、いつか人望を厚くしていくことができるかもしれません。

人間の価値は?

世の中には様々な人がいます。そういった人の集合体が社会であり、会社組織です。だから、人間の価値は能力だけで測るべきではありません。能力は個々の人間が持つ特性であり、それぞれ異なるスキルや才能を持っています。それらは価値を持つが、人間の価値全体を決定するものではありません

人間の価値は、それぞれの人が自己をどう表現し、他人とどのように関わり、何を感じ、どのように考え、何を信じて行動するかによっても大きく影響されます。それらは能力とは異なる面であり、同じくらい、場合によってはそれ以上に重要です。

また、価値は視点によって大きく変わることもあります。例えば、ビジネスの世界では特定のスキルや才能が重視されることがありますが、友人や家族の間では、「思いやり」や「誠実さ」といった特性が価値を持つ場合があります

したがって、能力だけを重視する社会は、人間の価値を全面的に理解する上で欠けている部分があると言えます。人間の価値は多面的で複雑であるべきであり、それぞれの人が持つ独特の特性や性格、思考、感情、行動が全てその一部となります。

能力至上主義か加速するこの社会で生きていくために

とはいえ、今の世の中は能力至上主義に向かってますます加速しているように感じます。

人をスペックで測れるものか!

とも思います。しかし、私たちはそんな世の中で生きていかなければならないのです。

であるならば、月並みな言い方になってしまいますが、努力をして自分を磨いていきましょう。具体的には以下のようなことから始めてみてはいかがでしょうか?

・自分を知ること
・なりたい自分を常に考えること
・自分に足りないものが何なのか知ること
・常に一歩引いた視点を持つこと
・世の中の情報に敏感であること
・何にでも関心を向けること

これだけで今の世の中を上手く泳いでいけるかどうかはわかりません。でも何もしなければ、もしかしたらいつか溺れてしまうかもしれません。

少しずつでも良いので、自分自身が出来ることから始めていきましょう!

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